キネマ旬報映画総合研究所
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プログラム 講義内容&講師プロフィール 受講者の声

講義内容&講師プロフィール

6/14(土)
講義1「現在の映画製作とアジア・マーケットへの期待と可能性」

2007年の日本の映画産業は、入場者数、興行収入ともに前年対比で微減となったが、内情はシネコンの普及などによる環境の変化から、極端な2極化が進み、それにともない2次、3次使用のマーケットも大きな影響を受けている。このような状況下で、勝ち残る企画とその戦略を実際の事例で分析、検討する。そして国内だけでなく、中国、韓国、台湾、香港とアジア市場へと目を向けた新しいプロデューサー像を提案する。

講師:掛尾良夫(株式会社キネマ旬報社 取締役/キネマ旬報映画総合研究所 所長)

1950年生まれ。早稲田大学卒業後、広告代理店を経て株式会社キネマ旬報社に入社。NHKサンダンス国際賞の立ち上げ、現同賞の国際審査員、韓国の映画週刊誌『シネ21』との提携、『キネマ旬報』編集長などを歴任。映画専門大学院大学客員教授、『地域でムービー』協会会長、『映画検定』エグゼクティヴ・ディレクターに就任。主な編・著作に『外国映画ビジネスが面白い』『映画プロデューサー求む』『映画プロデューサーの基礎知識 映画ビジネスの入り口から出口まで』などがある。

講義2「『DEATH NOTE デスノート』『ALWAYS 三丁目の夕日』などのヒット作品を開発する嗅覚」

「風の谷のナウシカ」のテレビ放映権獲得から始まり、スタジオ・ジブリ作品への出資へと続く経緯。また「DEATH NOTE デスノート」「L change the WorLd」、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズのようなチェーン公開作品から、「めがね」のような単館系公開作品など多岐にわたる映画を製作してきた日本テレビ。エンタテインメント性と作品のクオリティとのバランスをとるために必要とされるものは何か。企画開発のために必要な“視点”はどのようなものか。日本テレビが求める企画とは何かを伺う。

講師:奥田誠治 (日本テレビ放送網株式会社 編成局映画センター長)

1956年会津生まれ、東京音羽育ち。1980年日本テレビに入社。5年間編成部に在籍したのち映画部に異動。「魔女の宅急便」からの全てのスタジオ・ジブリ作品に製作参加。実写映画のプロデユース作は「家なき子」「金田一少年の事件簿〜上海魚人伝説」「かもめ食堂」「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」「DEATH NOTE デスノート前編・後編」「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」「舞妓Haaaan!!!」「めがね」「ALWAYS 三丁目の夕日」「ALWAYS 続・三丁目の夕日」「マリと子犬の物語」「陰日向に咲く」「L change the WorLd」「隠し砦の三悪人」等。今後の公開作品は、「崖の上のポニョ」「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」 「20世紀少年 第一章」「252 生存者あり」「K−20 怪人二十面相伝」等。また第25回藤本賞特別賞他も受賞し、社団法人日本映画テレビプロデユーサー協会常任理事を務める。

6/21(土)
講義1「『リアル鬼ごっこ』、『人のセックスを笑うな』、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』『劇場版 空の境界』など、ヒットを続ける東京テアトルの番組選定と劇場戦略」

「リアル鬼ごっこ」、「人のセックスを笑うな」、「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」「劇場版 空の境界」とミニ・シアター系映画館で興行的成功を収めている東京テアトル。ミニ・シアター系映画館が乱立する東京で、生き残るための“視点”とは何か。同社の番組選定、配給、劇場戦略の秘密に迫る。

講師:沢村敏 (東京テアトル株式会社 映像事業本部興行部番組編成担当)

1972年生まれ。法政大学在学中、自主映画制作と上映活動に参画。95年東京テアトル株式会社に入社。テアトル商事を経て、98年テアトル新宿に配属。01年テアトル池袋にて日本映画を元気にするプロジェクト“ガリンペイロ”立上げに参加し、後に支配人に着任。約2年半で約106本の作品を上映、503回のイベントを実施。04年番組編成を経て営業企画部に転属し、中国と日本で相互開催する映画祭や低予算短期回収モデルを試みた「こわい童謡」、シネマーケティング事業として「幸福のスイッチ」、今秋公開予定の「天国はまだ遠く」の製作に関わる。06年日本映画の番組編成として映像事業本部に戻り、主にテアトル新宿を中心とした日本映画のブッキング、及びレイトショー、様々なオールナイト企画等を担当する。

講義2「映画製作とは何か〜6年ぶりの新作『ぐるりのこと。』の舞台裏」

前作「ハッシュ」から6年、新作「ぐるりのこと。」が実現するまでの、企画立案から脚本化、プロデューサーをはじめとする周囲との連携、キャスティング、撮影とポスト・プロダクション、公開規模など、まさにスタートから公開までの過程を監督の眼を通じて検証。撮影時の裏話なども交えてレクチャーする。

講師:橋口亮輔 (映画監督)

1962年生まれ。89年、ぴあフィルムフェスティバルにて8mm映画「夕べの秘密」がPFFアワードグランプリを受賞、一躍注目を集める。初の劇場公開映画「二十才の微熱」は、劇場記録を塗り替える大ヒットを記録。第2作「渚のシンドバッド」はロッテルダム国際映画祭グランプリほか数々の栄誉に輝き、国際的にもその名を轟かせた。女性とゲイカップルを描いた第3作「ハッシュ!」はカンヌ国際映画祭監督週間に招待されたほか国内外で大絶賛され、世界52カ国以上で上映された。

6/28(土)
講義1「『リアル鬼ごっこ』とミニシアター系作品の企画と製作」

2008年上半期のミニ・シアター系ナンバー・ワン・ヒットを飾った「リアル鬼ごっこ」。単館系公開にもかかわらず、全国映画興行収入ベスト・テンに3週連続チャートインを果たすなど若い層を中心に絶大なる支持を得た。ジェネオン エンタテインメントの社員としてプロデューサー(「笑う大天使(ミカエル)」、「魍魎の匣」、「スピードマスター」)としても活躍している氏に、映画監督になった経緯、企画の立ち上げ、製作の舞台裏、映画のヒットまでのプロセスを訊く。

講師:柴田一成 (映画監督/ジェネオン エンタテインメント 株式会社 制作部)

1967年生まれ。大学卒業後1992年パイオニアLDC(現ジェネオン エンタテインメント株式会社)入社。営業職、宣伝職を経て現在の制作職へ。ホラーやアクション、SFといったジャンル・ムービー志向のプロデューサー。「リアル鬼ごっこ」(08)で劇場長篇映画監督デビュー。主なプロデュース作品に「渋谷怪談」(04・堀江慶監督)、「笑う大天使(ミカエル)」(06・小田一生監督)、「スピードマスター」(07・須賀大観監督)、「魍魎の匣」(07・原田眞人監督)など。共同プロデュースや参加作品として「オペレッタ狸御殿」(05・鈴木清順監督)、「姑獲鳥の夏」(05・実相寺昭雄監督)、「蝉(旧字です)しぐれ」(05・黒土三男監督)、「こわい童謡」(07・福谷修監督)、「伝染歌」(07・原田眞人監督)など。その他、監督作としてキングレコード製作の中篇映画「もうひとりいる」(02)がある。

講義2「映画をヒットに導く多角的な宣伝力とは〜『明日への遺言』を中心に検証」

興行収入12億円のヒットを記録した「博士の愛した数式」。その小泉堯史監督の次回作は太平洋戦争のB級戦犯の裁判を扱った社会派な企画だった。興行的に成功しにくいジャンルの作品を、昨年の東京国際映画祭での上映に始まり、今年3月の公開までの数カ月にもおよぶ地道な宣伝展開によって、事前の危惧を吹き飛ばす結果を収めた。そんなアスミック・エースならではの、凝縮されたプロモーション展開について話を訊く。

講師:廣村織香 (アスミック・エース エンタテインメント株式会社 映画宣伝グループ 宣伝チームリーダー)

1975年生まれ。大学卒業後、広告代理店、ムービーアイ・エンタテインメント株式会社を経てアスミック・エース エンタテインメント株式会社に入社。宣伝プロデューサーとして「マッチポイント」(06・ウディ・アレン監督)「TAXiC」(07・ジェラール・クラヴジック監督)「クワイエットルームにようこそ」(07・松尾スズキ監督)「明日への遺言」(08・小泉堯史監督)「重力ピエロ」(09年春公開・森淳一監督)などを手掛ける。主な宣伝作品に「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」(03・金子文紀監督)「マダガスカル」(05・アニメーション)「博士の愛した数式」(06・小泉堯史監督)「間宮兄弟」(06・森田芳光監督)など。

7/5(土)
講義1「作家性映画と大衆映画の両方を製作するバランス感覚〜『ウォーターボーイズ』から『それでもボクはやってない』、最新作『ハッピーフライト』まで」

2007年キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位作品「それでもボクはやってない」、同年日本映画興行収入ナンバー・ワン「HERO」(81億5000万円)の2作品で作品力、エンタテインメント性で日本映画の2冠を達成したフジテレビ。今回は、「それでもボクはやってない」に代表される作家性の強い作品から、矢口史靖監督最新作「ハッピーフライト」などの娯楽作品まで幅広い映画をプロデュースする氏に、そのバランス感覚と具体的な製作プロセスについて伺う。

講師:関口大輔 (株式会社フジテレビジョン 映画事業局映画制作部主任)

1968年生まれ。ニューヨーク大学卒業後、1994年株式会社フジテレビジョン入社。入社以来一貫して映画に携わる。「パラサイト・イヴ」「東京日和」などのアシスタントプロデューサーを経て、2001年に「ウォーターボーイズ」(矢口史靖監督)を初プロデュース。以降、再び矢口監督と組んだ「スウィングガールズ」(04)や、「解夏」(04・磯村一路監督)、周防正行監督の「それでもボクはやってない」(07)の企画から製作、宣伝、公開、ビデオグラム制作までを統括して行っている。現在は矢口史靖監督最新作「ハッピーフライト」(2008年秋公開予定)を製作中。

講義2「ワーナー・ブラザース映画が挑むローカルプロダクション戦略」

ハリウッド・メジャーの日本支社として、いち早くローカル・プロダクションを手掛け「DEATH NOTE デスノート」や「L change the WorLd」など大きな結果を残したワーナー・ブラザース。2008年の日本映画のラインナップ(「銀幕版 スシ王子!〜ニューヨークへ行く〜」「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」「ICHI」「252 生存者あり」など)をみても、邦画シェアが東宝に継いで2位となる可能性も帯びてきた。そんなワーナー・ブラザースのローカル・プロダクションの邦画制作戦略を訊く。

講師:小岩井宏悦 (ワーナー・ブラザース映画 ローカルプロダクション本部長)

1960年生まれ。株式会社フジテレビ入社後、第一制作部にて『Age, 35 恋しくて』『ミセスシンデレラ』『ラブ・ジェネレーション』『神様、もう少しだけ』『鬼の棲家』『パーフェクト・ラブ』『2千年の恋』『非婚家族』『整形美人』といった連続ドラマや新春ドラマスペシャル『愛と青春の宝塚 恋よりも命よりも』『僕が僕であるために』年末スペシャルドラマ『20世紀最後の謎 3億円事件』などをプロデュース。その後、「g@me.」「レイクサイド マーダーケース」「星になった少年 Shining boy & Little Randy」(以上東宝公開)や「ブレイブ ストーリー」(ワーナー公開)など劇場用映画をプロデュース。07年4月より現職。

7/12(土)
講義1「日本映画の海外進出を巡る契約等の法務的知識」

近年、「リング」、「呪怨」、「Shall we ダンス?」、「南極物語」などの日本映画のリメイク化がハリウッドで行われている。他方で、「墨攻」、「ラスト、コーション」など、アジア各国との共同製作の時代が始まっている。こうした日本映画の海外進出は、日本映画の国際的な評価の高まりと捉えられる一方、本来、文化・習慣・国民性等に根ざした日本と他国との著作権制度や契約のあり方の違いをどう理解し、克服していくかという課題を顕在化させることとなっている。本講義では日本映画の海外進出における法的問題点を検証し、事例とともにその対処について紹介する。

講師:升本善郎 (TMI総合法律事務所 弁護士)

1962年生まれ。87年東京大学経済学部卒業後、映像制作会社勤務を経て、93年弁護士登録。2000年UCLAスクール・オブ・ロー(LL.M.)卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメント・インク(NY)勤務。東京大学運動会スポーツマネジメントスクール講師、中央大学法科大学院兼任講師、映画専門大学院大学教授。著書に『ショウ・ミー・ザ・マネー アメリカのスポーツエージェントを巡る法的諸問題』(ソニー・マガジンズ刊)、『著作権の法律相談』(青林書院刊/共著)、『あなたがアーティストとして成功しようとするなら』(ソニー・マガジンズ刊/訳)、『映画・ゲームビジネスの著作権』(著作権情報センター刊/共著)他多数。

講義2「アジア映画市場の可能性と資金調達」

中国を中心に香港、台湾、韓国との国際共同製作が盛んになっている一方で、日本国内市場は大手の寡占化により、インディペンデント・プロデューサーは窮地に追い込まれつつある。本講義ではアジア市場の可能性を探りながら、アジアを視野に入れたこれからのプロデューサー業のあり方、アジアからの資金調達と共同企画開発、そして資金回収のスキームを提案する。

講師:杉浦幹男 (株式会社アジアンブルームス 代表取締役社長CEO)

1970年生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科修了(都市経済学修士)。建築設計事務所を経て、1996年、株式会社三和総合研究所(株式会社UFJ総合研究所、現在、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)入社。コンテンツ産業政策に関する調査研究、コンテンツビジネスの市場調査に従事。2006年12月、退職。2007年1月株式会社アジアンブルームス設立。映画「花影」等、ビーワイルドエンタテイメントグループの資金調達を担当。映画ファンド組成を手掛けるとともに、アジア諸国との様々なコンテンツ分野の立ち上げに参画。NPO法人映像産業振興機構大阪事務所長、大阪市立大学都市研究プラザ 特任講師、デジタルハリウッド大学院専任教授。

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