(2007年10月7日(日) 浜離宮朝日ホール)
2007年10月7日(日)、浜離宮朝日ホールにて「映画業界就職セミナー2007・秋」を開催した。始めにキネマ旬報社 代表取締役社長・小林光による、各講師の簡単な紹介と「今年で8年目を迎えるこのセミナーを経て、映画・映像業界に入ったという嬉しい声を多く頂きます。今日一日、多くのことを吸収して、今後の活動に役立ててください」との挨拶が行われた。

受講生とコミュニケーションをとりながら分かりやすく講義をするAMGエンタテインメント・杉原晃史氏(「映画業界基礎知識講座」)
1コマ目は前回のセミナーでも好評だった、AMGエンタテインメント 代表取締役社長 兼 アミューズメントメディア総合学院副理事長・杉原晃史氏による講義「映画業界基礎知識講座」。ギャガ・コミュニケーションズ在籍時代に、「セブン」「グリーンマイル」等のヒット作を含む1500本もの作品を買い付けたという同氏が、自身の経験を話しながら「映画の仕事」について講義を始めると、受講者は配布された資料へ目を向け、真剣に聴き入った。講義の最後に、「映画業界へ入る秘訣は、映画業界に関連するゲーム業界や出版業界に就職して、3年間くらい社会人を経験し基礎を学んだ後、転職することです」というアドバイスを頂く。
2コマ目の講義は東宝 人事部 人事課 人事係長・原田至厚氏とWOWOW 人事総務局長 兼 人事部長・平井成人氏をお迎えしてお話を伺った「映画業界人事部対談:人気企業の人事が語る採用の流れ&試験通過のポイント」。採用の流れや傾向と対策、また通常公開していない筆記試験や面接など、それぞれ通過のポイントや合格率についての説明に、熱心に耳を傾け、メモをとる受講生の姿が多く見られた。さすが人気企業2社の人事部対談というだけあって、Q&Aの時間には多くの質問が寄せられる。就職活動を控え不安を募らせる受講者に対し、両氏が共に口にした言葉は「これから試験に落ちることが何度もあると思います。ですが、それはご自身の能力の問題ではなくて、単に相性の問題です。その中で、これまで自分が努力してきたことに対し自負があるかどうか、自信をもって社会に出ていく自分を作り上げていけるかが重要なのです」。

テーマ曲とともにブラックスパイダーマン姿で登場した司会の日活・大場渉太氏(「映画業界若手座談会:私たちはこうして業界に入った」)
1時間の休憩を挟み、3コマ目の講義は「映画業界若手座談会:私たちはこうして業界に入った」。開始のベルが鳴った直後、突如「スパイダーマン」のメインテーマが流れ、ブラックスパイダーマンが登場!実はこの講義の司会、日活の宣伝プロデューサーであり、東京国際ファンタスティック映画祭のプログラミング・ディレクターでもある大場渉太氏による、「宣伝」の仕事を伝えるためのパフォーマンスだったのだ。緊張気味だった会場の雰囲気も一気に和んだところで、座談会のパネラーが登壇。角川映画 映像制作部 映像プロデューサー室・市川奈帆子氏、ギャガ・コミュニケーションズ 宣伝本部 宣伝部 宣伝【ゼロ】グループ・中道景子氏、東映ビデオ 商品管理部・森澤知也氏、メディア ボックス 宣伝営業局・井上啓太氏の4名を迎え、映画業界への入り方や現在の仕事内容について伺った。市川氏、森澤氏、井上氏はこの「映画業界就職セミナー」の受講者で(森澤氏は過去3回参加)、それぞれセミナーをきっかけに、「映画業界」について学び、新卒・中途採用で業界に入ったとのこと。また市川氏は、キネ旬総研のHPに掲載されていた角川映画の求人情報に応募したところ、見事採用が決まったという。
一方、中道氏は就職活動の際、メーカー、不動産会社等100社以上受け、面接を重ねていく中で、自身が人前で話すことが好きだということに気づき、作品を売り込んでいくという映画の宣伝を仕事にしたいと決断したとのことだった。
最後のコマはカルチュア・パブリッシャーズ 代表取締役社長 兼 CKエンタテインメント 代表取締役社長の吉村毅氏による講義「映画業界のトップが語る欲しい人材について」。TSUTAYAの執行役員、デジタルハリウッド大学院の客員教授も兼任されている吉村氏は、自社の配給作品「パンズ・ラビリンス」の予告編を上映した後、パワーポイントを使いながら、職種別に、業界への入り方を分かりやすくレクチャー。新卒・中途採用ともに求められる人材について「大切なのは、映画が好きなことと、ビジネス感覚、そしてそれを自分の中で共存できる人です」と熱心に受講者に伝えた。

メディア ボックス・井上啓太氏を囲み、宣伝の仕事について熱心に質問をぶつける受講生たち(交流パーティー)
全ての講義が終了すると、別途申込み者のみを対象に、交流パーティーが行われた。セミナーに登壇した講師と直接話す絶好のチャンスとばかりに食事もとらず、熱心に講師に質問する受講生たち。彼らの熱意に、毎回講師からは「初心に返って、また頑張ろうという気になる」との声を頂く。会の終了間際には「映画業界若手座談会」で使用された作品のポスターを受講生にプレゼントするため、大場氏によるジャンケン大会も行われるなど大変な盛り上がりをみせた。
10:00〜10:05
はじめに
小林 光 /株式会社キネマ旬報社 代表取締役社長
10:05〜11:05(1時間)
「映画業界基礎知識講座」
杉原晃史氏 /AMGエンタテインメント株式会社 代表取締役社長 兼
アミューズメントメディア総合学院 副理事長
11:15〜12:25(1時間10分)
「映画業界人事部対談:人気企業の人事が語る採用の流れ&試験通過のポイント」
原田至厚氏 /東宝株式会社 人事部 人事課 人事係長
平井成人氏 /株式会社WOWOW 人事総務局長 兼 人事部長
司会:青木眞弥 /株式会社キネマ旬報社 執行役員
13:25〜14:55(1時間30分)
「映画業界若手座談会:私たちはこうして業界に入った」
市川奈帆子氏 /角川映画株式会社 映像制作部 映像プロデューサー室
中道景子氏 /株式会社ギャガ・コミュニケーションズ
宣伝本部 宣伝部 宣伝【ゼロ】グループ
森澤知也氏 /東映ビデオ株式会社 商品管理部
井上啓太氏 /株式会社メディア ボックス 宣伝営業局
司会:大場渉太氏 /日活株式会社 宣伝プロデューサー
東京国際ファンタスティック映画祭プログラミング・ディレクター
15:05〜15:55(50分)
「映画業界のトップが語る欲しい人材について」
吉村 毅氏 /カルチュア・パブリッシャーズ株式会社 代表取締役社長 兼
CKエンタテインメント株式会社 代表取締役社長
15:55〜16:00
終わりに
掛尾良夫 /株式会社キネマ旬報社 キネマ旬報映画総合研究所 所長


