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第7回全州国際映画祭レポート
第7回全州国際映画祭レポート

手形出来上がり
手形出来上がり

ティーチ・インはモデレーターによる10問ほどの質問と観客とのQ&Aで進められた。
 他に、柳町光男監督の「カミュなんて知らない」、長崎俊一監督「闇打つ心臓」が上映され、上映後のQ&Aでも、1時間を越える熱心な質疑応答が繰り広げられた。それから私は映画祭後半からの参加だったので観ることが出来なかったのだが、前半に上映された瀬々敬久監督の「ミセス」が、韓国の観客から大評判だったという声を聞いた。韓国の若い観客、特に全州の観客は映画および映画人に対して、ときに無垢というか愚直とも思えるひたむきさがある。とにかく映画について熱く語る。日本の若い人と映画について話すときは、宣伝の仕事がしたい、買い付けの仕事がしたいといったことが多く、無意味に映画について語ることは少ない。

「キネマ旬報」を手に嬉しそうな、キム・テウ
「キネマ旬報」を手に嬉しそうな、キム・テウ

クロージング作品は、昨年NHKアジア・フィルム・フェスティバルで上映されたキム・ヨンナム監督、キム・テウ、イ・サンウ、キム・ヘナ主演の「ドント・ルック・バック」が上映された。昨年、日本で上映されたこの作品は登場人物が交錯する3話のオムニバスで、上映時間2時間24分の長尺だったが、ここで上映された作品は、登場人物が交錯することなく、上映時間も2時間6分と大幅に再編集されたニュー・バージョンであった。ロング・バージョンにくらべて物語が整理されており、上映後には大きな喝采を浴びた。期待の新人イ・サンウも昨年末の来日時はどこかオドオドしていたが、数ヶ月後には、プロの俳優らしい挨拶をキメていた。韓国では、焼酎のCMに出演して人気も急上昇中で、日本からも、早くも5人の“追っかけ女性部隊”が来ていたという。

全州国際映画祭は今回で7回目を向かえ、プログラマーのチョン・スワンさんとは準備期間から、10年近いお付き合いになる。1回目に参加したジャーナリストは私1人だったが、いまや10人を超えるようになった。とはいえ、まだまだ日本では馴染みの薄い映画祭である。食べ物が美味しく、古い町並みが美しい全州の地で開かれる、この味わい深い映画祭に、ぜひ、観光を兼ねて訪れてみてはどうだろう。(掛尾良夫)

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