日本のクラシック映画が持つ魅力とは、「娯楽の王様」ともてはやされた時代に生まれたからこその力強さといったものでしょうか。日本の映画興行界において、観客動員のピークは昭和33年に記録した11億人余りで、近年のおよそ7倍にあたります。邦画と洋画の割合は75:25と日本映画が断然。それだけに映画館に足を運んでくれたお客様をなんとかして楽しませようという作り手の思いが、バイタリティ溢れる大きなパワーとなって、様々な形で作品に投影されていたからだと思います。そしてそれはまた、昭和という時代に生きた日本人そのものの魅力にも通じます。映画の魅力は古今変わらず、描かれる「人間」にありますから。
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