キネマ旬報映画総合研究所
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映画興行対談
映画興行対談
第6回「男たちの大和 YAMATO」
男たちの YAMATO
配給会社: 東映
製作会社: 東映、角川春樹事務所、テレビ朝日、東映ビデオ、朝日放送、広島ホームテレビ、九州朝日放送、北海道テレビ、長崎文化放送、鹿児島放送、朝日新聞社、東京都ASA連合会、中国新聞社、北日本新聞社、東映アニメーション、ゲオ、TOKYO FM、幻戯書房、サンブック社、東映エージェンシー
監督: 佐藤純彌
公開日: 2005・12・17
地に足のついた東映大作
掛尾良夫
掛尾良夫
掛尾:  2005年最後のメジャー邦画作品「男たちの大和/YAMATO」(以下「YAMATO」)は、公開前から色々な意味で注目を集めていましたが、結果大ヒットしましたね。今回はそのことについてと、2005年の日本映画を振り返る総括を話したいと思います。まず「YAMATO」ですが、興行収入は現在最終見込みが40億円くらいですか。
大高:  1月22日段階では、興収36億5千万円となっていますね。東映は、最終見込み50億円の線もあると言っています。12月17日の公開後、正月に入って動員数が下がっていたんですが、1月7、8、9日の三連休でまた上がってきて、現在に至っているので、見込みが上がってきているわけです。 大高宏雄氏
大高宏雄氏
掛尾:  ローカルはどうでしょうか?
大高:  この作品はお客さんの年齢層が高いので、シネコンも健闘していますが、都心や地方の直営館もいいんですよ。東映の既存館は、久々に潤っていますね。
掛尾:  東映は、去年でいうと「北の零年」のように、期待作品に社をあげて力を注ぐことによって、その前後の番組がどうしても手薄になるという傾向があります。今年も、そういう意味で「鳶がクルリと」「同じ月を見ている」に手が回らないといった感もありましたが、「YAMATO」を当てた。もう少しコンスタントに当てていく番組路線を考えなくてはいけないと思いますが、それにしても昔ほど前売り券をばらまくことのできない時代に、よくここまで当てましたよね。
大高:  「YAMATO」は地に足がついた作品だと思います。これは評価していいでしょう。近年の東映作品「北の零年」「鉄道員」「ホタル」といった大作の中でも、ちょっと異質な力の入った作品だと思います。ただ、東映はここで「大ヒットする感覚」を掴んで、次に繋げていかなければならないと思います「YAMATO」で数百万人という数の人が観るわけですから、予告編でその観客層への流れを作る方法が、もっと徹底していればなと。
掛尾:  そのことについて言おうと思っていたんですが、去年「北の零年」を同じく一月に丸の内東映で見たときに、かかっている予告編が「春のマンガ祭り」と「マスク2」だったんですよね。高年齢の客層が大半の劇場にそれは違和感がありますよね。東映はチェーンが1本しかないから、仕方がないとは思いますが。ただ、今年は作品の流れを意識しているなと思うのが、「YAMATO」のとき、石原慎太郎の特攻隊を描いた「俺は、君のためにこそ死にいく」の特報が出て、そのあとにやはり第二次世界大戦が舞台の「バルトの楽園<がくえん>」と「燃ゆるとき」が続きました。高齢層の観客はうちに任せろ、というような意気込みを感じましたね。
大高:  そうですね。去年の1月あたりと比べれば、東映が変わってきたというのは印象的にありますね。
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